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「日本版IRA」とは何なのか

少し前の日経新聞に、金融分野の成長戦略の一環として「日本版IRAの創設」を目指すとの記事がありました。

非課税の私的年金創設 政府、金融分野で成長戦略

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政府は金融・資本市場の活性化に向け、新たな私的年金の創設などを柱とする成長戦略をつくる。新年金は米国を手本に税制優遇措置を導入し、1500兆円に上る家計の金融資産を貯蓄から投資へと動かす。

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そもそも、IRA(Individual Retirement Account、個人退職勘定)とは、アメリカで1970年代からある制度で、日本でも「個人型年金積立金非課税制度」として検討されていたものが、NISAの創設で立ち消えになっていたようです。

日本版IRAの詳細は未定ですが、個人の資産形成のための税制優遇制度として導入済の、確定拠出年金やNISAと比較しているレポートがありました。

国際投信投資顧問 日本版ISAと日本版401kと日本版IRAの使い分け(PDF)
FP山崎俊輔氏 日本版ISA、日本版IRAをどう考えるか(楽天証券レポート)

日本版IRAの特徴は、
・20〜65歳の国内居住者なら誰でも利用可能
・預金も可能
・原則60歳まで引出不可
・年間120万円まで
・拠出(積立)時の所得控除はなし、運用益、受取時は非課税
あたりです(構想段階)。

日本版IRAの目的はあくまで「年金」なので、「投資」を主眼におき、恒久化もされていないNISAとは性格が異なりますが、個人型確定拠出年金の方向性とはかなり似ています。

個人型確定拠出年金は、「小規模企業共済等掛金控除」として掛金が控除の対象になり、これが最大のメリットですが、日本版IRAは掛金の控除もないので、その点では個人型DCに劣ります。

日本版IRAは、職種や年金被保険者の区分にかかわらず、誰でも平等に使える私的年金という位置づけです。しかし、であれば個人型確定拠出年金をもっと拡充して、全国民が一律利用できるようにすれば、わざわざ導入する必要性は薄いように感じます。

年金制度や各種の投資優遇制度はただでさえ複雑で分かりにくいです。いくらいい制度があっても、理解できなければ利用は進みません。

もし政府が「貯蓄から投資へ」とか「国民の自助努力による老後資産形成」を本気で唱えるなら、まずは複雑な年金制度を少しでもシンプルにすることの方が大事だと思います。

一個人としては、おトクな制度であれば使えるものは使っていきたいです。
しかし、投資や資産形成に興味のない人にとって、似たような制度を乱立させても、「よく分からない」が先に立って、かえって投資を始めるハードルになってしまうのではないでしょうか。

<関連記事>
確定拠出年金の掛金限度額引上げ
個人型確定拠出年金とNISA(日本版ISA)の比較記事



       
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