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中小企業診断士に興味を持ったら読んでおきたい本

中小企業診断士は、財務やマーケティングをはじめ、マネジメント全体を体系的に学べます。
難易度も高く、チャレンジしがいがあるので、ビジネスマン層中心に根強い人気があります。

しかし、他の資格と違って、法的な独占業務がないため、具体的な仕事内容が見えにくく、「何でもできるが何にもできない」と揶揄されることもあります。

実際に、診断士を目指す人の中には、「サラリーマンとしてのスキルアップ」といった曖昧な動機のもとで、「取った後どうするのか?」が明確でないまま、勉強に突入している人が意外に多い気がします。(自分もそうでした)

本書は、これから診断士を目指す人のために、独立している現役中小企業診断士の西條由貴男氏が、診断士試験から実務補習、登録した後の診断士の仕事内容と稼ぎ方について、著者の経験もふまえて解説しています。
タイトルはありがちですが、よくある資格紹介本とはひと味違い、具体的で実務的な内容です。


本書の見出しです。
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第1章 中小企業診断士になるためには?(汗と涙の受験時代)
第2章 中小企業診断士に合格したら(駆け出し時代の第一歩)
第3章 中小企業診断士という生き方(独立と企業内の歩む道)
第4章 中小企業診断士の仕事(3大業務で何をする?)
第5章 中小企業診断士の日常(オフタイムはどうしている?)

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試験勉強から合格・診断士登録までが全体の約3分の1、残り3分の2は、合格後の活動や仕事内容についてです。

冒頭では、複雑な診断士の試験制度と、どのように勉強したらよいか(科目合格や2年目の保険受験をどうするか等)の解説があります。
勉強期間は2〜3年、勉強時間は1,500〜2,000時間必要と言われる一方で、ほとんどの人は働きながら受ける試験なので、それなりの戦略が必要です。

試験や勉強の話はもちろん役立つのですが、この本の売りは、試験に合格し、診断士登録した後の、診断士業界の実情や、具体的な活動内容、稼ぎ方のノウハウを詳細に紹介しているところです。

多くの合格者が入会する「診断協会」(中小企業診断協会)の実態や、協会内の研究会の活動については、実際に合格した後でないとなかなか得にくい面があります。
その辺りも詳しく書いてあるので、予備知識のない人でもイメージが湧くでしょう。

独立後の仕事内容としては、診断士の3大業務として、コンサル、講師、執筆を挙げています。
実際には、人によって重心を置く分野は異なるでしょうが、これらを組み合わせて稼いでいる診断士が多いと思います。

コンサル一つとっても、通常の民間企業へのコンサル、商店街支援、補助金関連や公的機関の派遣専門家としての活動などいろいろあります。
講師業は、あまり知られていないものの、実は業務の柱にしている診断士も多く、具体的にはセミナー講師や法人研修の講師です。同じく業務独占資格ではないFPも似ていますね。

以上はほんの一部ですが、各業務分野について、どんなクライアントから、どんな仕事のニーズがあるのか、実務面から具体的に紹介しています。

そして、これらの仕事を取っていくために肝心の、人脈作り、得意分野の見つけ方、営業・マーケティング方法についても分かりやすく書かれています。

もちろん、この本の通りやったからといって、診断士としてサラリーマン時代より多く稼げる保証はありません。
しかし、診断士に合格した後どうするのか?を具体的にイメージするのにはとても役立つのではないでしょうか。
また、合格後のイメージがあった方が、ハードな試験勉強を乗り切れると思います。

独立だけでなく、企業内診断士としての活動方法にもページを割いていますので、特に独立は考えていない、という大半の人にも参考になります。

試験の難しさの割には、世間的な認知度が意外と低いことや、会社でむしろマイナス評価を受ける場合もあること(勉強ばかりしていてヒマだと思われる、退職するつもりと勘違いされるetc.)は知っておくべきでしょう。

自分の受験時にも、このような実際の診断士の活動についてのリアルな本があればよかったなと思います。

<関連記事>
名称独占資格と業務独占資格
「資格を取ると貧乏になります」(佐藤留美 著)
中小企業診断士の資格取得後の実態(上)
中小企業診断士の10人に1人以上は資格抹消予備軍
「企業内診断士の可能性」(NECグループ診断士会)を読みました


       
コメント
貴ブログの中小企業診断士関連の過去記事をあらためて拝見しました。前にも述べたことがあるかもしれませんが小生も診断士です。2001年度に登録し、その後城東地区で先輩や仲間らと活動を続けてきましたが、勤務先での海外勤務をきっかけに活動休止、帰国も休止届出をだして以降、現在に至ります。各記事には診断士の実態がとてもリアルに描かれており、それぞれに思わずとても合点してしまいました。

私はかつて一級販売士資格も保有していましたが、今はもう資格更新せず失効です。診断士もこのまま休止を続ければ55歳時点で資格喪失となるでしょう。しかしながら20代末から30代前半にかけて年間1000時間かけて勉強し、経営管理、財務、マーケティング、労務などと幅広い知識を得ることができたのは大きな収穫でした。さらには診断士資格を持っていたことが勤務先でもプラスに働いたこともあります。

しかし独占業務もなく、顧客はお金が潤沢とはいえない中小企業。頼みは自治体の商業支援予算ですがそれも先輩・大御所プロコン診断士の既得権益とあっては若手の独立系診断士などに一体どこまで魅力があるものなのか、考えさせられてしまいます。

WATANKOさん、そうでしたね。以前お聞きしていました。診断士に一級販売士とは、王道ですね。販売士も更新制度があるんですね。

私は確か99年か2000年に登録なので、WATANKOさんと時代的にかなり近いはずです。
自分は中央支会で、結構メジャーな研究会に入ったりして最初は頑張りました。お偉方の先生監修で、診断士の受験本を共著で出版したのが唯一の成果です。。

確かに、経営のことを一通り勉強できたのは今でも役立っています。鑑定士の仕事でも商業施設などを見るとつい「店舗レイアウト」や「テナントミックス」を考えるようになったのも診断士のおかげです。

昔より一層難しくなっているみたいですし、受ける人はゆくゆく受かった後のことを考えてもらいたいものです。
  • shimo
  • 2014/06/02 9:31 PM
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