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渋澤健さん「渋沢栄一 愛と勇気と資本主義」出版記念講演会(その1)



コモンズ投信会長の渋澤健さんの新著「渋沢栄一 愛と勇気と資本主義」の刊行を記念して開かれた講演会に行ってきました。

渋澤健 さん 講演会 | 八重洲ブックセンター

渋澤さんは、渋沢栄一氏の玄孫にあたります。
本書は、2001年出版の「渋沢栄一とヘッジファンドにリスクマネジメントを学ぶ」に加筆修正し、改めて渋澤さんなりの渋沢栄一思想の解釈と、そこから現代の我々が学ぶべきことを書かれたものです。

当日に本を購入した人向けのサイン会付きだったので、まだ、本そのものは読んでいません。

また、渋沢栄一氏についての予備知識も、歴史上の有名な実業家、ぐらいしかなく、本の中身ともしかしたらずれているかもしれませんが、渋澤さんの頭の中にあるあるべき社会の姿や、コモンズ投信の理念とつながっていく部分も多いので、講演メモを残します。

●渋沢栄一との関わり

・自分が生まれたのは栄一が亡くなって30年後で、子どもの頃はそれほど意識していなかった。

・大人になってから、栄一が遺した多くの「言葉」(家訓や書物)という財産に触れて、栄一の研究に没頭することになった。

●ヘッジファンドと渋沢栄一の共通点:リスクマネジメント

・1996年〜2001年まで、米国ヘッジファンド(ムーアキャピタル)に勤務した。ヘッジファンドというと、渋沢家の家訓が禁じている「投機」の象徴のような仕事だが、実は、「リスクマネジメント」という点では栄一の思想と通ずるものがある。

・リスクマネジメントは単なる「危機管理」よりもっと広く、将来の不確実性をマネージするということ。最適なタイミングを計って、守るべきときは守り、チャンスとあらば攻めていく。未来を自分にとってどのように少しでもよい方向に向けるか、というのが、ヘッジファンドから学んだリスクマネジメントの本質。

●「共感」と「持続性」

・2001年にヘッジファンドを辞めて独立した直後、9.11テロが起きた。当時はシアトルにいたが、飛行機が一機も飛んでいない空を眺めながら、「今後どうすればいいのか」と呆然とした。「平和」という持続性が失われた瞬間だった。

・その4日後の9月15日、ラジオの呼びかけで、市民がインターナショナル・ファウンテン(噴水広場)に集まった。老若男女、人種もまちまちな人々が、テロの犠牲者に対して心を一つにし、ともに追悼を捧げた。そこには、ターバンを巻いたイスラム系の人達もいて、彼らが献花したことに大きな拍手が起こった。人々の「共感」が感動を生んだ場だった。

・「共感」と「持続性」の大切さを強く意識したのは13年前のシアトルの広場でのこの瞬間だった。この時が自分の人生が転換した、スイッチが入った瞬間だったともいえる。それがその後のコモンズ投信起業にもつながっている。

●渋沢栄一の「合本主義」

・栄一は日本の資本主義の父、と呼ばれるが、実は本人は「資本主義」なる言葉は一度も使っていない。栄一が唱えたのは「合本主義」。
※合本(がっぽん)は、2冊の本を合わせて1冊にする、というのが元の意味です。

・資本主義 "Capitalism" に対して、合本主義はいわば “Corporatism”だと解釈している。人や組織など散らばったバラバラな存在が、「共感」によって集まって一つの大きな流れを作るイメージ。一滴一滴が同じ方向に集まれば大河になる。

・栄一は日本で最初の銀行を作ったが、銀行も、預金者ひとりひとりの小さなお金を集めて、産業を振興するための大河とする仕組み。現在ある大企業も、明治、大正期に合本(合併)を繰り返して進化してきた。

●「論語と算盤」(道徳経済合一説)の意味するもの

・栄一の著書「論語と算盤」の中には次のような一節がある。
「経営者一人が大富豪になっても社会の多数が貧困に陥るようであれば、その幸福は”継続”しない」
「正しい道理の富でなければその富は”永続”することができない」

・栄一は、持続性(サステナビリティ)が重要であり、経営が持続するためには「論語」=道徳が必要だ、と言っているのではないか。「論語」と「算盤」は未来に進むための車の両輪であって、商売のために道徳を犠牲にしてはいけないし、道徳を高めることで商売も繁栄する。

・栄一がこの言葉を語ったのは、日本が急速に発展し、停滞しつつあった大正時代のこと。
おそらく、経済的には豊かになったものの、そのような豊かさだけを追求していてよいのか?という思いがあったのかもしれない。物質的豊かさを得たものの、将来の展望が見えない今の日本にも通じるものがある。

以上が前半のレポートです。

後半はこちら





       
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