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不動産の期待利回りがさらに低下(第32回不動産投資家調査)

機関投資家に対して不動産の利回り感をアンケート調査している、日本不動産研究所の不動産投資家調査(2015年4月調査、第32回)が公表されています。

回答しているのは運用会社、金融機関、年金基金、生保、デベロッパーなど154社です。

第32回不動産投資家調査(2015年4月現在)を公表 | 一般財団法人 日本不動産研究所
(詳細は無料のWEB会員になると閲覧できます)

最新の内容をチェックしました。

オフィスはリーマン前と同水準、賃貸マンションはリーマン前をさらに下回る


基準となる、丸の内の想定Aクラスビルに対して投資家が求める期待利回り(中央値)は、前回の4.0%から0.2ポイント下がって、3.8%と3%台に突入しました。
なお、実際の市場での取引利回りの回答平均は3.5%です。

また、想定賃貸マンション(城南地区、1R)の期待利回りは、5%を割り込み、4.9%となりました。
これは調査開始以来の低水準で、リーマンショック前をも下回っています。
同カテゴリーに対する取引利回りの回答平均は、4.6%です。

※オフィス、レジとも、実際の取引利回りはもう一段下に来ている印象があります。


(クリックで拡大)


物流が相変わらず熱い


オフィスや賃貸マンションなどのメインアセットカテゴリー以上に利回りの下落傾向が鮮明なのが、物流施設です。

CBREの物流マーケットレポートなどを見ても、相変わらず大型の物流施設の空室率は5%以下で、需給が逼迫していますし、需要増加で、外環道や圏央道沿いなど周辺部での開発案件も増えています。

今回の投資家調査でも、東京湾岸のマルチテナント物流施設に対する期待利回りが5.1%まで下がりました。

オフィスなどとの利回り格差はかなり縮小していて、相対的な利回り妙味は薄れています。大阪や名古屋の物流施設も、REITの取引事例を見ると5%そこそこの低い利回りでの取引が増えていて、物流は全国レベルでヒートアップしています。


市場の過熱感はリーマン前と同じかそれ以上?


今回の調査では、「2015年の市場動向〜ファンドバブル期との比較を中心に」というテーマの特別アンケート結果が付いています。

リーマンショック前のいわゆるファンドバブル、ミニバブルのピークを2007年10月として、当時と今とを機関投資家に比較してもらったもので、とても参考になります。

それによると、
●現在のマーケットは2007年当時と比べて「活発だ」「かなり活発だ」が4割、「当時と同じ程度」が5割

→ 回答者の9割以上が2007年と同じかそれ以上に活発と見ている。

現在の価格感が「過熱」or「過熱しすぎ」と回答したのは約2割超にとどまる。

→ 内心「過熱している」と感じていても、現に価格が上がっている今のタイミングでは、なかなか断言できない回答者も多いと思います。「ファンドバブル期と同じぐらい過熱」との回答も加えると、7割近くになります。

●ファンドバブル期と比較した違いのトップは、「海外投資家の増加」、今後のポジティブファクターは「海外投資家によるインバウンド投資の加速」。

→ 為替(円安)が効いていると感じます。私の知る範囲では、海外投資家の取得価格は、為替を考慮しないと全く説明が付かないものも多いです。
 アグレッシブな国内投資家ももちろんいますが、日本の不動産全体が、海外投資家に引っ張られている面もあるので、為替の影響は今後要注意だと思います。

全体として「過熱」しているのは間違いなく、そろそろREITでも鑑定評価額超えの物件取得が出てくるのでは?と思っています。


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