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「寄付白書2015」出版記念シンポジウムに参加

日本ファンドレイジング協会の「寄付白書2015」の出版記念シンポジウムに行ってきました。

【プレスリリース】「寄付白書2015」出版/出版記念イベント | ニュース | 日本ファンドレイジング協会



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「寄付白書2015」の発行サポーターになりました

「寄付白書2015」は、日本の寄付市場の全体像を、9,500人以上のアンケート調査に基づき詳しく分析しています。

2014年1年間で、日本の個人寄付は7,409億円寄付推計者数(年間で1回でも寄付を行った人)は4,759万人(15歳以上人口の47%)でした。
寄付した人の平均寄付支出は年間約17,000円です。

名目GDP対比は0.2%で、これはアメリカ(1.5%)、イギリス(0.6%)より低いです。
総務省の調査でも、社会貢献意識を持つ人が7割いるのに対し、寄付者率は5割未満なので、潜在的には伸びしろがあるとのこと。

日本の寄付市場は拡大傾向で、2010年当時(約5,000億円)と比べて約1.5倍に増えました。
この背景として、震災による人々の意識の変化や、認定NPOなどへの寄付が税額控除OKになった税制改正の影響が挙げられます。

「寄付白書2015」の大きな特徴で、勉強になったのが、寄付市場を2つのカテゴリーに分けて分析している点です。

(カテゴリー1)
国際協力、環境、災害支援、教育、こども、社会関連の、通常の寄付。
いわゆる「NPO法人○○○」などへの任意の寄付です。

(カテゴリー2)
共同募金会(赤い羽根)、日本赤十字社、自治会、町内会、宗教団体、政治団体などへの寄付。

一口に「寄付」といっても、さまざまな動機があります。
カテゴリー1は、個人の自発的な社会貢献意識や、団体の活動内容への共感に基づく一方で、カテゴリー2は、組織や団体との関係がメインの動機です。
選挙で言えば、前者は個人票、後者は組織票のようなものです。

NPOのファンドレイジングを考える場合、1と2がごっちゃになった調査では、市場の実態が分からず、潜在的な支援者にどうアプローチすべきかの戦略も立てられないので、この分類は重要です。

現状ではカテゴリー2の組織的な動機に基づく寄付がまだまだ多く、個人寄付全体の約3分の2にのぼります。
一方で、震災以降はカテゴリー1の純粋な寄付やボランティアが、若い人中心に伸びています。

寄付全体を伸ばすには、課題解決に貢献したいというボランタリーな意思によるカテゴリー1の潜在寄付者層に働きかけることが大事だと、パネルディスカッションでも議論がありました。

そのためにも、NPO側は、寄付者の気持ちに応えられるよう課題解決能力を高めることと、寄付者に寄り添い、寄付者とのコミュニケーションを深めることが大事、とパネリストの岸本幸子さんが言っていましたが、その通りだと思います。

これを聴いていて、ふと思ったのが、NPOを「運用会社」や「企業」に、寄付者を「投資家」に置き換えると、「運用能力・課題解決能力を高める」だったり、「投資家とのコミュニケーションを密にする」とそのまま当てはまるなということです。
お金を託す側と託される側の関係性で見ると、寄付も投資も共通する部分がありますね。

寄付白書2015は、各章のインデックスでサマリーが一覧できたり、見開きで完結(左ページが説明、右ページが図表・グラフ)と見やすいです。
寄付を集めるNPO側だけでなく、寄付者側にとっても役に立つデータブックです。

寄付白書2015
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