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フェアトレード・コンシェルジュ講座(第4回・andu amet 鮫島弘子さん)

エシカル協会主催のフェアトレード・コンシェルジュ講座、4回目のゲストは、エチオピアでシープスキン(羊革)のバッグを手がける、andu amet(アンドゥアメット)の代表兼デザイナー、鮫島弘子さん。
年の大半をエチオピアで過ごす鮫島さん。貴重な機会でした。



andu ametは、エチオピアのシープスキン(羊皮)製のバッグを現地で生産し、日本で販売しています。エチオピアは、標高が高く寒暖差も大きいため、普通の羊皮よりも丈夫で軽く、最高級の「エチオピアンシープ」が生育しています。資源に乏しい最貧国の一つですが、畜産は盛んです。

鮫島さんは、もともと化粧品会社のデザイナーでしたが、大量生産・大量廃棄が当たり前の当時の日本に疑問を感じ、2002年に青年海外協力隊でエチオピアに赴きました。現地でデザイン指導をする中で、この素晴らしいエチオピアシープスキンに出会いました。

一方、当時のエチオピアでは、皮革の縫製加工技術もなく、シープスキンを原材料のまま輸出していて現地にはお金が落ちにくい状態でした。

そこで、世界に誇れるシープスキンを活かして、エチオピア国内で上質な製品を作り世界に発信しようとandu ametを起業しました。当時の会社を辞め、ブランドビジネスを学び、さらに現地の職人の育成、商品デザインを重ね、2012年に販売開始にこぎつけました。

andu ametはアムハラ語で「一年」という意味です。
世代を超えて愛される品質の高いバッグづくりを通して、作る人、使う人みんなが幸せになれるブランドを目指しています。
「かわいそうなアフリカの人を助ける」のではなく、製品そのもので世界のスーパーブランドと競える、高品質でラグジュアリーなモノづくりです。




エチオピアのシープスキンは、軽くて丈夫なだけでなく、しっとりした質感が特徴です。
andu ametのバッグには、外部だけでなく、裏地、ポケット、ボトムにまでふんだんに使われています。実際の商品を手に取りましたが、自分の知る革にはないなめらかな手ざわりでした。それと何と言っても、これだけ革を贅沢に使っているのに1kgを切る軽さはビックリです。また、独特のデザインは、アフリカの鮮やかな色彩と日本の伝統美の融合がコンセプトです。

andu ametは、企画〜調達〜製造〜販売までの全プロセスで、社会や環境に配慮するエシカルなブランドでもあります。

例えば、外部委託しているなめし革の工程では、水質汚染につながるクロムをきちんと処理する排水設備を持っているかどうか委託先を厳密にチェックしています。エチオピアのような途上国ではこれは大変なことです。
他にも、皮革製品は端切れが出てしまうのが普通ですが、ハンドル部分のアクセントとして積極的にアップサイクルしています。

製造工程では、職人の労働環境や処遇への配慮だけでなく、技術がサステナブルに回るように道具も現地調達しています。技術を身に付け、ゆくゆく独立を目指す職人も出始めました。




職人3人で始めたエチオピアの工房も、現在は15人になりました。
事業立ち上げから苦労も多かったそうですが、職人の人達の成長を感じられるのが一番の誇り、と話してくれました。

そして、最後の鮫島さんの言葉は印象的でした。
「日本からエチオピアの人に教えるだけでなく、教わることが多い。エチオピアの人達は経済的には貧しいかもしれないが、日本とは別の軸の豊かさがある。」

先進国にない生産地の豊かさを、モノづくりを通じて日本に伝えたいという価値観は、フェアトレードやエシカルに関わる人たちの共通感覚です。メディアでは「途上国への社会貢献」という文脈で紹介されがちですが、実際には、フェアトレードを通じて消費者の私たちの方が学べることがあります。
ちなみに、鮫島さんはHASUNAの白木夏子さんや、マザーハウスの山崎大祐さんとも交流があるそうです。

andu ametのバッグは10万円以上のものも多いですが、製品の成り立ちを知り、実際に見て、触れてみると、むしろ割安と感じました。大手ブランドのように、国内外の多数の業者を通さず、企画から販売まで一気通貫なので、エチオピアシープスキンを贅沢に使っていることを考えると、実は相当リーズナブルです。
マザーハウスのバッグもいいけど、andu ametのバッグも持ってみたい!


andu ametと鮫島さん関連のリンクです。

CHANGEMAKER #07 andu amet代表取締役兼チーフデザイナー 鮫島弘子(日経ビジネスオンラインSpecial)

鮫島弘子 / andu amet代表取締役・デザイナー 日本発、MADE IN AFRICAのハイブランドを[前編] | WAVE+


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