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「日本サステナブル投資白書2015」発刊記念シンポジウム(その1)

7/27に、NPO法人社会的責任投資フォーラム(JSIF)の「日本サステナブル投資白書2015」記念シンポに参加しました。JSIFは、今年4月に個人会員になりました。

GPIFのPRI署名などを背景に、日本でも急速に拡大している、ESG・責任投資の流れについて、年金基金など機関投資家、運用会社の生の声が聞けました。かなり専門的でしたが、個人投資家としても非常に面白い内容でした。




日本の機関投資家のサステナブル投資・ESG投資残高


◎荒井 勝 氏(JSIF会長)

冒頭、国連PRI(責任投資原則)のボードメンバーでもある荒井勝さんより、最近のESGの流れと、今回の白書の目玉である国内のサステナブル投資のデータ集計結果について概観。

「白書」によると、日本の機関投資家によるサステナブル投資の残高は26.7兆円、総AUMの11.4%まで拡大しています。手法としては運用プロセスにESGを組みこむ「ESGインテグレーション」と「エンゲージメント・議決権行使」の割合が高いです(併用も多い)。

ここ1〜2年での急速なESGの広まりは、やはり、最大の機関投資家GPIFの影響が大きいです。GPIFは、PRI原則への取組方針において、委託運用会社にもESG対応とPRI署名を求めています。


アセット・オーナーの立場からESG投資に期待すること


◎引間 雅史氏(上智大学)
◎八木 博一氏(セコム企業年金基金)

続いて、運用を委託する側の投資家(アセットオーナー)サイド(上智大学、セコム企業年金基金)の責任者から、ESGへの取組や、運用会社に対して望むことについてのお話でした。上智もセコム年金基金もPRI署名済で、ESGに積極的なアセットオーナーです。
興味深いコメントのいくつかを抜粋します。

・従来は、アセアロのうち、アクティブ運用のごく一部(サテライト)として、ESG特化ファンドを組み込む程度だった。今後ESGが主流化すると、例えば、パッシブ部分はESGインデックスやスマートベータで指数運用、アクティブ運用はESGインテグレーションを経たバリュー・グロース型+ESG集中投資型ファンド、というように、運用全てにESGが広く組み込まれていくだろう。

ESG投資においても、確固とした運用哲学(Philosophy)があるか、運用哲学と運用プロセス(Process)が一貫しているかが重要
「なんちゃってESGインテグレーション」「なんちゃってエンゲージメント」も多いので、アセットオーナーが運用会社をしっかりチェックしないといけない。年金基金は、経営側の立場で、運用機関に対して投資先とのよりよいエンゲージメントを提案していくこともできるはず。

・多くの企業年金で、運用の「基本方針」が定められていないのが大問題。厚労省の厚生年金基金のガイドラインでも「基本方針」と言いながら実際には「運用目的」「運用目標」「資産構成」が書いてあるだけ。一番大事な、どういうポリシーをもって、どういうやり方で運用するかが抜けている。
「ESG」といっても、超過リターンの源泉と考えるのか、リスク削減のためと考えるのか、アセットオーナーとしてのポリシーを明確にもって、運用機関とすり合わせることが大事。

・セコム企業年金基金の場合、ESGは全てインカム重視の集中投資型ファンド(20〜50銘柄)でカバーしている。ガバナンスの優れた会社は、環境や社会面でもいい対応をしている。そういういい会社に集中投資すれば、相場下落時にも下方硬直性があると考える。

同じESG投資といっても、上智大学はどちらかと言うとパッシブ・コアに基づく分散投資を志向、セコム企業年金基金は集中厳選投資と、違いがあり面白かったです。
一方で、明確な運用哲学と運用方針を持つこと、アセットオーナーと運用会社間の対話の重要性については共通していたと思います。


前半はここまでです。
後半は運用各社が登壇したパネルディスカッションの模様を書きます。後半もESGの本質的な議論が展開して非常に面白かったです。

(後半)「日本サステナブル投資白書2015」発刊記念シンポジウム(その2)

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