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「ザ・トゥルー・コスト 〜ファストファッション 真の代償〜」(恵比寿ソーシャル映画祭)

ずっと観たかった映画、「ザ・トゥルー・コスト」。

社会課題を扱うドキュメンタリー映画の上映会を開催している、「恵比寿ソーシャル映画際」さんの企画で観てきました。




バングラデシュの「ラナ・プラザ」崩壊事故が暴いたもの


2013年に、バングラデシュのダッカ郊外にあるビル「ラナ・プラザ」が倒壊し、縫製工場で働く1,000人以上が亡くなった事件。

ヒビの入った古ビルに、大量のミシンや機械を入れ、すし詰め状態で働かされた挙句、犠牲になった人たちが作っていたのは、実は私たちが着ているファストファッションの服だった・・・というところから、このドキュメンタリーは始まります。




ファストファッションは、大量生産・大量消費、そして大量廃棄という現代消費資本主義の象徴です。H&M、ZARA、FOREVER21、ユニクロ、GAP・・・・と身近なブランドもたくさん登場します。

劇中では、これらファストファッションによる安価な衣服の大量生産が、資源のムダにとどまらず、商品や原料を作っている途上国の人たちの労働環境や健康・人権を害し、環境にも甚大な悪影響を及ぼしていることを明らかにしていきます。

コットンの最大の生産国インドで、農薬の影響と思われる健康被害(奇形や障害)を受けた子どもの様子など、ショッキングな映像もあります。

服自体の価格がいくら安くて、たとえH&Mが莫大な利益を上げたとしても、世界全体でみれば、ファストファッションは持続可能なシステムとは到底言えず、その代償=真のコストは莫大です。その負の側面を先進国の私たちに突き付けています。


モノを買う=企業への一票を投じること


この映画は、生産者、消費者、ブランド、研究者など、多くの国のいろんな立場の人への取材で構成されています。もちろん、作り手の意見が反映されてはいますが、ファストファッションが何たるかという真実をかなりの部分明らかにしていると思いました。

この映画を契機に、欧米ではファストファッションへの批判が高まりました。
そして、各ブランドが生産国の労働条件や、原材料に至るトレーサビリティに配慮する動きや、いわゆるフェアトレードやエシカルファッションの流れが加速しました。

モノを買う=「企業に一票を投じること」です。

安くて便利なものは有り難いし、自分もユニクロやGAPを買います。
日々の生活を100%変えることは不可能ですが、一歩下がって俯瞰してみて、「作り手の顔が見える商品を買うこと」「モノをきちんと選んで買うこと」がどうして大切か、日々のお金の使い方を少し考え直すきっかけとなるでしょう。


「ザ・トゥルー・コスト」が提起しているテーマ


この映画が素晴らしいのは、「ファストファッションを見直そう」というレベルを超えて、資本主義の本質にかかるいろいろな問題提起をしてくれること。

・劣悪な労働環境だったとしても、途上国の貧しい人たちの雇用を生み出しているのだから評価されるべき、という意見に反論できるか。

・労働者を守るのは本来その国の政府の仕事。しかし、途上国の政府自体が、法整備をせずにむしろ安価な労働力を売りにして外国資本を呼び込んでいる

・「顧客志向」の発想の転換。安い商品を提供することが顧客満足ではなく、川上の生産者や環境に配慮した持続可能なサプライチェーンをつくることこそ本当の顧客志向では?(パタゴニアのモデル)

・モノだけでは豊かになれない、ということにいい加減気づくべき。「消費」こそが豊かさだと煽り続けるメディアの功罪。「エシカル」すら消費のためのマーケティングに利用されかねない。

・消費や投資の「負の外部性」に個人や企業はどこまで責任をもつべきか。自己利益を最大化しようとする合理的な行動が、マクロでみると大きなマイナスを生み出す誤謬。

・大企業の背後には株主がいる。短期的な利益を求める株主と長期的なステークホルダーの利益をどう統合するか。
・・・・

資本主義社会に組み込まれている消費者、生活者、投資家として、なかなか一筋縄ではいかないことが次々思い浮かびました。

何事も100%正義か悪かではなく、正解はありません。ただ、便利な暮らしと消費生活を享受している私たちが、考えるべき材料をたくさんくれる映画です。

(公式サイト)映画『ザ・トゥルー・コスト 〜ファストファッション 真の代償〜』

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